ロルフィングはアメリカ人の生化学者〝アイダ ロルフ 博士”によって編み出されたボディーワークです。カラダ全体を包んでいる「筋膜」を調整することに特化したものです。
カラダの構造を変化させることで、本来のバランスを取り戻していきます。痛みやコリなどの不調をなくし、カラダとココロの充実を増す効果があります。
現在、不調を感じていない方も不調を未然に防ぐ予防医療としての効果が高くあります。
『ロルフィングで重要な3つの考え方』
1. カラダの骨格の位置/姿勢を決めているのは、筋膜である
全身タイツのようにカラダ全体を包み込みバランスを取っている筋膜。この膜は骨に付着しているので、筋膜が緊張することで骨の位置が変わります。そして、カラダにゆがみが生まれます。手や指、肘を使いながら、筋膜にゆっくり圧をかけながらゆるめ調整することで、カラダのゆがみをとり、負担の少ない姿勢と動作ができるようになります。
下のセータが筋膜のイメージになります。
左下の引っ張りが「筋膜の緊張」を表しています。この緊張により、対角線にある右肩に強いゆがみが生まれます。この場合いくら右肩にアプローチしても、効果の持続は期待できません。その理由は、根本原因は左下にあるから。筋膜の緊張が根本原因なのです。
筋膜にアプローチすることで、痛みやコリ、歪みの根本原因を取ることができます。
2. 重力と調和している時に、カラダは楽になり、より効率的に働く
地球に暮らしている限り無視できないものが「重力」。重力があることで「重さ」が生まれます。カラダの重さを支えるためには「筋肉」が必要になります。しかし、支えるために力を使いすぎると疲れてしまいます。
なので、重力の中で最小限の力でカラダを支えられるようになると、楽に効率的に動けるようになります。
そのためには、「骨でカラダを支えること」が重要。
例えば、ネコ背で頭が前に飛び出している姿勢(絵の一番左)の場合、
胴体の上に乗っていれば、本来は骨格で支えられていたものが、前方に移動することで首や肩周りの筋肉で支えなければいけなくなります。そのために、筋肉は疲労し痛みが出てきます。
骨で支えるためには、骨が正しい位置にあることが必要。そして、骨の位置を決めているのは、筋膜なのです。
3. カラダの各パーツがバランスよく統合されている時に、カラダは安定しブレない
人のカラダは様々なパーツが組み合わさりできています。
大きく分けると、「頭、胴体、骨盤、脚、足」
この各パーツがバランスよく位置していると、カラダはもっとも心地よく安定します。
下の写真では、左の少年のカラダは各パーツがバラバラで、バランスが悪く安定していません。この状態では、姿勢を保つためにカラダの様々な部分に負担がかかります。
右の少年のカラダは各パーツが整い中心に一本の線が通っています。ロルフィングでは、左の少年から右の少年に変化させていくことがゴールになります。
なぜなら「重力の中でもっとも楽にカラダを支え、効率の良い動きを生み出すことができる」からです。
アイダロルフ博士 ニューヨーク生まれ。1920年にコロンビア大学医学部にて、生化学の博士号を取得。その後は、ロックフェラー研究所に勤務。ヨーロッパに渡り、数学や原子物理学、ホミオパシーなどを学ぶ。ヨーロッパから戻ってきてからは、家族や自身の健康問題を解決する過程で、オステオパシー、ヨガ、カイロプラクティック、アレクサンダーテクニックなどを学ぶ。その後、Structural Integration(構造の統合)を作り出し、現在はロルフィングという名前で知られている。
フランスで作成されたロルフィングについてのドキュメンタリー番組です。