器の大きいバカ

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表紙のインパクトには勝てず、この本を購入。

本の著者の村上和雄さんは遺伝子工学の科学者。遺伝子と笑いの関係を真面目に研究するという変わり者。もう一人の宮島賢也さんは、薬を使わない精神科医というこちらも変わり者。題名に当てはめるなら「バカ」なお二人になるのだろうか。

この本を読んで思ったことは、「自分をありのままに認める」そして、「疑いもなく全肯定してみること」の大切さ。なにをしているあなたではなくて、ただただそこに在るあなたを認める。人間は99.5パーセントは同じ遺伝子情報を持っているらしい。しかし、残りの0.5パーセントの違いが、各人それぞれの特徴と役割になる。

本の中では、難病に侵され、医者に全快の可能性は500分の1と宣告された人の話が出てきます。ところが、その患者さんは見放されたと諦めるのではなく、医師に任せきりではよくない、自分でなんとかしようと考える。

そして、コミックやコメディ番組、コメディ映画を観て、大声で笑う時間を増やした。その結果、体調はみるみる良くなり、2週間後には退院、そして数ヶ月後には職場復帰を果たしました。

「病は気から」。

遺伝子のスイッチをオンにすることにより、カラダに良い影響が起こる。

「笑いと治癒力」(著者ノーマンカズンズ)という本が本書中にて紹介されていた。興味深いので一度読んでみたいと思う。

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アメリカ人との会話の中で、比較的よく出てくる言葉に「Don`t Judge Me」というものがあります。日本語に訳すと「決めつけないで」や「あなたのものさしで測らないで」という意味になるのか。

その当時は、個人主義のアメリカならではの言葉だなとも感じたが、今改めて振り返ると、こう言われている気がする。

「人を判断すると、あなた自身を判断することにもなるよ。」

人に対して、評価の目でみると、その目は自分自身にも向かう。
その逆もしかり。自分を厳しく評価していると、その評価の目は他人にも及ぶ。

Don`t Judge Me という言葉が、Don`t Judge Yourselfと同義語だと気づかされる一冊。

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